二重手術の基本と種類

埋没法（埋線法）

埋没法は、まぶたの皮膚と瞼板または挙筋を糸で結び、二重のラインを形成する手法です。切開を伴わず、比較的低侵襲で短時間に行えるのが特徴です。

長所：

• 手術時間が短く、日常生活への影響が少ない
• 抜糸が不要で、元に戻すことも比較的容易
• ダウンタイムが短く、腫れが少ない

短所：

• まぶたの脂肪が多いと糸が外れやすい
• 永久性に欠ける場合がある
• 強い力がかかるとラインが薄くなることがある

向く人：

• 皮膚が薄く、末広型の自然な二重を希望する18〜30歳の方
• 初めて二重手術を行う人
• 将来的にラインを戻す可能性を考えている人

部分切開法

部分切開法は、まぶたに小さな切開を入れ、脂肪や組織を調整しながら二重を形成する中間的な手術です。埋没法より持続性が高く、全切開より傷が小さい点が特徴です。

長所：

• 自然さと持続性を兼ね備えている
• 脂肪や組織の微調整が可能
• 手術範囲が全切開より小さく、腫れも比較的少ない

短所：

• 腫れや内出血が完全に引くまで数週間かかることがある
• 医師の技術に結果が左右されやすい

向く人：

• まぶたにやや厚みがあり、埋没法だとラインが消えやすい方
• 将来的な修正も考慮したい20代後半〜40代前半の方
• 自然な二重まぶたと安定性を両立させたい人

全切開法

全切開法は、まぶたの皮膚を広く切開して余分な皮膚や脂肪を除去し、二重を作る手法です。最も恒久的で、形を自由に作り込める点が特徴です。

長所：

• 永久的で形が安定する
• 余剰皮膚や脂肪の除去により目元がすっきりする
• たるみ改善や若返り効果が期待できる

短所：

• 傷跡が残る可能性がある
• ダウンタイムが長い
• 修正が必要になった場合、難易度が高い

向く人：

• 40代以降で皮膚のたるみや脂肪が目立つ方
• はっきりした平行型ラインを永久的に希望する方
• 若返り効果や目元の構造的改善を重視する方

年齢・まぶたの特徴別の手術適応

• 18〜25歳：皮膚が薄く、筋力が良好な若い世代は埋没法が向きやすい。自然で短期間の回復が魅力。
• 25〜35歳：脂肪量や生活スタイルにより埋没法または部分切開を検討。持続性と自然さのバランスを重視。
• 35歳以上：皮膚たるみや脂肪増加が目立つため、部分切開または全切開が現実的。若返り効果や構造改善も視野に入れる。

まぶたの脂肪量や皮膚の厚さ、眼瞼挙筋の状態により、適した方法は異なります。必ず専門医の診察を受けることが重要です。

自然な仕上がりのケース比較

• ケースA（学生、薄いまぶた、自然志向） 埋没法：腫れが少なく、自然な末広ライン。半年〜数年で取れる可能性あり、将来的に戻したい人に最適。
• ケースB（20代後半、脂肪多め、仕事で長時間メイク） 部分切開法：脂肪調整でラインが安定。自然だが持続性が高い。ダウンタイムは埋没より長め。
• ケースC（40代、皮膚たるみ、はっきりしたライン希望） 全切開法：余剰皮膚除去で若返り効果。仕上がりは強めになりやすいため、デザイン調整が重要。

上記はあくまで典型例で、実際の仕上がりは骨格や眼瞼構造、術後ケアにより変わります。

専門医からの実践アドバイス

カウンセリングで確認すべきこと

• 希望イメージの写真（自然な例を複数）
• 日常のメイク習慣やライフスタイル
• 既往歴（眼科手術歴や甲状腺疾患）
• ダウンタイムの許容範囲

デザインの決め方

• ラインの高さは顔全体のバランスで決定
• やや控えめな幅を選ぶと自然さが長持ち
• 左右差は完全にゼロにはできないが、微調整の方針を医師に確認

術後ケアとダウンタイム

• 埋没法：数日〜1週間で腫れが落ち着く
• 部分・全切開法：1〜3週間で腫れが引き、自然なラインになるまで1〜3か月
• 冷却や安静、頭を高めにして寝ることが回復を助ける

合併症と早期発見

• 内出血、感染、非対称、ライン消失、過剰瘢痕が主
• 違和感や痛み、発熱がある場合は早期受診

修正について

• どの手術方法でも将来の修正は可能
• 全切開後の修正は難度が高いため、術前に方針を確認しておく

選び方チェックリスト

• 自然さ＋短いダウンタイム → 埋没法
• 自然さと持続性の中間 → 部分切開法
• 永久的改善、皮膚たるみ改善 → 全切開法
• 医師との相性と術前シミュレーションの丁寧さも重要

よくある質問（Q&A）

Q1：埋没法で自然に見える？ A：条件次第で自然に見えます。皮膚が薄い場合は長持ちしやすい。

Q2：傷跡は残る？ A：埋没法はほぼ目立たない。部分・全切開は切開痕が残る可能性あり。

Q3：ダウンタイムはどれくらい？ A：埋没法は数日〜1週間、部分・全切開法は1〜3週間で腫れが引き、完全に自然になるには数週間〜数か月。

まとめ

自然な二重まぶたを得るには、まぶたの状態、生活スタイル、将来の希望を総合的に考えることが大切です。

• 埋没法：短期間で自然、回復も早い
• 部分切開法：自然さと安定性のバランスが良い
• 全切開法：恒久的改善と若返り効果

最終的には、信頼できる専門医の診察と十分なカウンセリングの上で決定することが、自然で安全な仕上がりの秘訣です。