相続税の計算方法と節税ポイント|基礎控除・税率・申告の流れ

🕒 2026-02-09

相続税の計算方法をわかりやすく解説。基礎控除の仕組み、課税対象となる財産の範囲、税率表、具体的な計算例、配偶者控除・小規模宅地等の特例など節税ポイント、申告時の注意点まで網羅。初めて相続税の計算を行う人でも理解できる、実務に沿ったガイドです。

相続税とは

相続税は、財産を相続した場合に課される税金です。現金や預貯金だけでなく、不動産や有価証券、生命保険金なども課税対象となります。 日本の相続税は、財産総額から基礎控除額を差し引いた課税対象額に応じて累進課税されます。

相続税の課税対象となる財産

相続税計算で重要なのは、課税対象となる財産の範囲です。

  • 現金・預貯金
  • 株式・投資信託などの有価証券
  • 不動産(土地・建物)
  • 生命保険金(契約者が被相続人の場合)
  • その他、借金や葬式費用も相殺可能

非課税財産や債務控除を考慮することで、課税対象額を正確に把握することができます。

相続税の基礎控除

相続税には、一定額まで課税されない基礎控除があります。

計算式

基礎控除額 = 3,000万円 + 600万円 × 法定相続人の数

例:法定相続人が3人の場合

3,000万円 + 600万円 × 3 = 4,800万円

この額までは相続税は課されません。

相続税の課税対象額と税率

基礎控除を超えた財産額が課税対象額となります。相続税は累進課税で、課税対象額に応じた税率が適用されます。

課税対象額税率控除額
1,000万円以下10%0
3,000万円以下15%50万円
5,000万円以下20%200万円
1億円以下30%700万円
2億円以下40%1,700万円
3億円以下45%2,700万円
6億円以下50%4,200万円
6億円超55%4,200万円

相続税の計算手順

1. 課税対象財産を合計する

  • 現金、預貯金、株式、不動産などをすべて評価額に換算
  • 借入金や葬式費用は控除対象

2. 基礎控除を差し引く

  • 「3,000万円 + 600万円 × 法定相続人の数」を課税対象額から差し引く

3. 相続人ごとの法定相続分に按分する

  • 法定相続分に応じて課税対象額を分けることで、税率を適用

4. 税率を適用し、控除額を差し引く

  • 累進税率表を参照し、相続税額を計算

相続税の具体例

例:法定相続人2人、課税対象額8,000万円

  1. 基礎控除
3,000万円 + 600万円 × 2 = 4,200万円
  1. 課税対象額
8,000万円 − 4,200万円 = 3,800万円
  1. 法定相続分(2人)
1人あたり 3,800万円 ÷ 2 = 1,900万円
  1. 税率適用
1,900万円 → 15% − 50万円 = 235万円(1人分)

合計相続税額は 470万円

配偶者控除と小規模宅地等の特例

配偶者控除

配偶者は、1億6,000万円または法定相続分のどちらか大きい方まで非課税となります。これにより、課税対象額を大幅に減らすことが可能です。

小規模宅地等の特例

居住用や事業用の土地は一定条件で 最大80%まで評価減 できる特例があります。

  • 居住用宅地:最大80%減額
  • 事業用宅地:最大80%減額

相続税申告の流れ

  1. 財産目録の作成
  2. 不動産や有価証券の評価
  3. 基礎控除・特例の適用計算
  4. 税額計算
  5. 申告書提出(相続開始から10か月以内)
  6. 納税(延納・物納の検討も可能)

相続税の節税ポイント

  • 贈与税を活用した生前贈与
  • 小規模宅地等の特例の活用
  • 配偶者控除の適用
  • 非課税財産の把握
  • 借入金・葬式費用による控除

適切な計算と控除適用により、税額を減らすことができます。

相続税計算時に注意すべきこと

  • 財産の評価額は時価をベースに計算
  • 特例の適用条件は細かく定められている
  • 法定相続人の数や遺産分割方法によって税額が変動
  • 相続税の納税期限(相続開始から10か月)に注意

まとめ

  • 相続税は基礎控除や各種特例を活用することで課税額を抑えられる
  • 法定相続分に応じた計算、累進課税の適用が基本
  • 財産評価、控除適用、税額計算を正確に行うことが重要
  • 申告期限を守り、必要な手続きを漏れなく行うことが大切