マンション売却査定の方法と相場|査定価格の調べ方・不動産会社比較・売却費用

🕒 2026-11-03

マンション売却査定の方法と価格相場を解説。机上査定と訪問査定の違い、築年数や立地による査定額の差、不動産会社の比較方法、売却費用、住宅ローン残債の確認ポイントまで詳しく紹介します。

マンション売却査定とは?

マンション売却査定とは、不動産会社が物件の条件や市場動向をもとに、売却できると見込まれる価格を算出することです。

査定では、主に周辺の類似物件の成約事例や現在の売出状況、建物の状態などが参考にされます。

ただし、査定額は実際の売却価格を保証するものではありません。

例えば査定額が4,000万円であっても、必ず4,000万円で売却できるとは限りません。

実際の成約価格は、購入希望者との交渉や売却時期、市場の需給によって変動します。

査定価格・売出価格・成約価格の違い

価格の種類意味
査定価格不動産会社が算出する売却見込み価格
売出価格売主が販売開始時に設定する価格
成約価格買主と合意し、実際に契約した価格

査定額が高いからといって、必ずしも高く売れるわけではありません。

売出価格を相場より高く設定しすぎると、購入希望者が集まりにくくなる場合があります。

マンション売却査定には2つの方法がある

マンションの査定方法は、大きく机上査定と訪問査定に分けられます。

それぞれ確認する情報や査定の精度が異なります。

机上査定とは?

机上査定は、住所、築年数、専有面積、間取りなどの物件情報と周辺の取引事例をもとに価格を算出する方法です。

現地訪問を行わずに査定できるため、まず売却相場を知りたい人に向いています。

ただし、室内の状態や眺望、リフォーム履歴などを十分に反映できない場合があります。

訪問査定とは?

訪問査定は、不動産会社の担当者が実際に物件を確認して価格を算出する方法です。

室内の状態、日当たり、眺望、設備の劣化、共用部分の管理状況なども評価に反映できます。

売却を具体的に進める段階では、訪問査定を利用することで、より詳しい価格の根拠を確認できます。

机上査定と訪問査定の比較

比較項目机上査定訪問査定
現地確認なしあり
必要な情報住所・面積・築年数など物件情報と室内状況
所要時間比較的短い日程調整が必要
査定の精度概算個別条件を反映しやすい
向いている人相場を知りたい人売却を具体的に検討する人

なお、不動産会社が売却相談のために行う査定と、不動産鑑定士が行う正式な不動産鑑定評価は異なります。

マンションの売却相場を自分で調べる方法

不動産会社に査定を依頼する前に、周辺の売却相場を確認しておくと、提示された査定額が妥当か判断しやすくなります。

相場を調べる際は、売出価格と成約価格を区別することが重要です。

不動産ポータルサイトに掲載されている価格は、基本的に売主が希望する売出価格です。

一方、実際の取引価格を確認したい場合は、国土交通省の「不動産情報ライブラリ」などを参考にできます。

相場を調べる際の比較項目

項目確認する内容
所在地同じ市区町村・駅周辺か
駅からの距離徒歩分数の違い
築年数建物の築年数
専有面積面積が近いか
間取り1LDK・2LDK・3LDKなど
階数低層階・高層階
成約時期最近の取引か
建物の管理修繕状況や管理体制

例えば同じ駅から徒歩10分以内のマンションでも、築年数や専有面積が異なれば価格差が生じます。

単純に同じ地域の平均価格を当てはめるのではなく、条件の近い物件を比較することが大切です。

マンション査定額を左右する主な要因

マンションの査定価格は、建物そのものの状態だけでなく、立地や周辺環境などによっても変動します。

立地と駅からの距離

駅から近いマンションは、通勤や通学の利便性から購入希望者の需要が高くなる場合があります。

ただし、駅からの距離だけで価格が決まるわけではありません。

周辺の商業施設、学校、医療機関、交通環境なども評価に影響します。

築年数と建物の状態

一般的に築年数が経過すると、建物や設備の経年劣化が進みます。

しかし、築年数が古いマンションでも、立地が良く、管理や修繕が適切に行われていれば一定の需要が見込まれる場合があります。

特に大規模修繕の実施状況や長期修繕計画、修繕積立金の状況などは、購入希望者が確認するポイントです。

階数・方角・眺望

同じマンション内でも、階数や方角、日当たり、眺望によって査定額が異なることがあります。

例えば南向きの住戸や眺望の良い高層階は、条件によって評価が高くなる場合があります。

一方、低層階でも専用庭があるなど、住戸固有の魅力が評価されることがあります。

室内の状態とリフォーム履歴

室内の清潔さや設備の状態も査定に影響します。

キッチンや浴室、トイレなどの設備が良好な場合は、購入希望者にとって魅力となる可能性があります。

ただし、売却前に高額なリフォームを実施しても、その費用を売却価格に上乗せできるとは限りません。

リフォームの必要性は、不動産会社と相談して判断することが重要です。

築年数別のマンション査定で確認したいこと

マンションの価格は築年数だけでは決まりませんが、築年数に応じて購入希望者が重視するポイントが変わる場合があります。

築年数主な確認ポイント
築5年以内新築時価格との差・設備状態
築5~10年周辺の築浅物件との競争
築10~20年設備更新・修繕履歴
築20~30年大規模修繕・管理状況
築30年以上耐震性・配管・修繕積立金

上記は査定時の一般的な確認事項です。

築年数ごとの価格下落率が全国一律に決まっているわけではありません。

特に都市部の駅近物件などでは、築年数以外の条件が価格に大きく影響することがあります。

マンションの査定はどこに依頼する?

マンションの売却査定は、不動産仲介会社や不動産一括査定サービスを通じて依頼できます。

不動産会社によって得意な地域や物件の種類が異なるため、複数社の査定を比較することが重要です。

査定依頼先の比較

依頼先特徴
大手不動産仲介会社広域の販売網や取引実績
地域密着型不動産会社地域の需要や物件事情に詳しい場合がある
一括査定サービス複数社へまとめて査定依頼
不動産買取会社直接買取価格を提示

一括査定サービスは複数社の査定額を比較しやすい一方、複数の不動産会社から連絡が入る場合があります。

また、査定サービスによって対応地域や提携会社が異なるため、利用前に確認するとよいでしょう。

マンション一括査定のメリットと注意点

一括査定は、物件情報を一度入力することで複数の不動産会社へ査定を依頼できるサービスです。

各社の査定額や販売方針を比較できるため、売却を検討する際の情報収集に役立ちます。

ただし、査定額が最も高い会社を選べばよいとは限りません。

高い査定額が提示されても、その金額で売却できる根拠が不十分な場合があります。

また、査定依頼後の営業連絡が負担になる場合もあるため、連絡方法や希望時間帯を事前に指定できるか確認するとよいでしょう。

不動産会社によって査定額が違う理由

同じマンションでも、不動産会社ごとに査定額が異なることがあります。

これは、参考にする成約事例や市場動向の見方、販売戦略などが異なるためです。

例えば、ある会社は早期売却を想定した価格を提示し、別の会社は販売期間を長めに設定した価格を提示する場合があります。

査定額の比較例

不動産会社査定額想定する販売方針
A社3,800万円早期売却を重視
B社4,000万円相場に沿った販売
C社4,300万円高めの売出価格で開始

※架空の比較例であり、実際の査定結果ではありません。

この場合、C社の査定額が最も高くても、必ず4,300万円で売れるわけではありません。

査定価格の根拠となる成約事例や販売期間、価格変更の方針まで確認することが大切です。

マンション売却査定から売却完了までの流れ

マンション売却は、査定を依頼した後、すぐに売買契約が成立するわけではありません。

一般的には、査定結果を比較して不動産会社を選び、媒介契約を締結して販売活動を開始します。

その後、購入希望者の内覧や価格交渉を経て売買契約を締結し、決済・引渡しへ進みます。

段階主な内容
1. 相場確認周辺の取引価格を調べる
2. 査定依頼複数社へ査定を依頼
3. 会社選び査定根拠と販売方針を比較
4. 媒介契約仲介会社と契約
5. 販売活動広告掲載・内覧対応
6. 売買契約価格や条件の合意
7. 決済・引渡し残代金受領・登記手続き

売却に必要な期間は、物件の条件や市場動向、売出価格によって異なります。

売却期限が決まっている場合は、査定依頼の段階で不動産会社に伝えておくとよいでしょう。

マンション売却にかかる費用

マンションを売却すると、売却代金のすべてが手元に残るわけではありません。

仲介手数料や印紙税、住宅ローンの返済、登記関連費用などが発生する場合があります。

主な売却費用

費用項目内容
仲介手数料不動産会社への報酬
印紙税課税文書となる売買契約書など
抵当権抹消費用住宅ローン完済時などの登記費用
司法書士報酬登記手続きを依頼する場合
引越し費用新居への移転費用
譲渡所得税など課税対象となる譲渡益がある場合

これらの費用は売却条件によって異なります。

特に住宅ローンが残っている場合は、売却代金でローンを完済できるか確認する必要があります。

マンション売却の仲介手数料はいくら?

不動産会社を通じてマンションを売却する場合、仲介手数料が発生することがあります。

仲介手数料には法令に基づく上限があります。

売買価格が400万円を超える一般的な取引では、次の速算式で上限を計算できます。

仲介手数料の上限(税込)=(売買価格 × 3% + 6万円)× 1.1

売却価格別の仲介手数料上限

売却価格仲介手数料の上限(税込)
2,000万円72万6,000円
3,000万円105万6,000円
4,000万円138万6,000円
5,000万円171万6,000円
6,000万円204万6,000円

※通常の課税事業者による仲介で、売買価格を消費税抜きの計算対象額として扱った場合の例です。低廉な空き家等に関する特例など、別の上限規定が適用される場合があります。

仲介手数料は上限額を必ず支払うという意味ではありません。

実際の報酬額は、法定上限の範囲内で不動産会社と合意して決めます。

住宅ローンが残っていてもマンションは売却できる?

住宅ローンの返済中でも、マンションを売却できる場合があります。

ただし、通常は引渡し時に住宅ローンを完済し、抵当権を抹消できることが重要な条件になります。

まず、金融機関に住宅ローンの残債を確認しましょう。

住宅ローン残債と売却価格の比較例

項目金額
マンション売却価格4,000万円
住宅ローン残債2,500万円
売却諸費用150万円
概算手残り1,350万円

※説明用の仮定例です。税金やその他の精算費用などは別途確認が必要です。

反対に、売却価格がローン残債と諸費用を下回る場合は、自己資金による不足分の補填などが必要になる可能性があります。

売却代金だけで完済できない場合は、金融機関に早めに相談することが重要です。

マンションを高く売るためのポイント

マンションをできるだけ良い条件で売却するには、査定額だけでなく販売方法も重要です。

まず、周辺の成約事例を確認し、相場から大きく離れた価格設定を避けることが基本となります。

また、室内の清掃や整理整頓を行うことで、内覧時に物件の魅力が伝わりやすくなります。

一方、高額なリフォームを行っても、その費用を売却価格で回収できるとは限りません。

売却前に大きな工事を予定している場合は、不動産会社に相談してから判断するとよいでしょう。

売却前のチェックポイント

・周辺の成約価格を確認する ・複数社の査定額と根拠を比較する ・販売期間と価格変更の方針を決める ・室内を清掃し、設備の状態を確認する ・管理費・修繕積立金の状況を整理する ・住宅ローン残債と売却諸費用を確認する

マンション売却は仲介と買取のどちらがよい?

マンションの売却方法には、不動産会社が買主を探す仲介と、不動産会社が直接購入する買取があります。

仲介は一般の購入希望者に販売するため、市場価格に近い条件で売却できる可能性があります。

一方、買取は不動産会社が直接購入するため、条件が合えば売却までの期間を短縮できる場合があります。

比較項目仲介買取
買主一般の購入希望者など不動産会社
売却価格市場価格を目指しやすい仲介より低くなる傾向
売却期間買主探しが必要短縮できる場合がある
内覧対応必要になることが多い比較的少ない
仲介手数料発生する場合がある直接買取なら通常不要

売却価格を重視する場合は仲介、売却までの期間を重視する場合は買取を検討できます。

ただし、実際の条件は物件や不動産会社によって異なります。

マンション査定で失敗しない不動産会社の選び方

不動産会社を選ぶ際は、査定額だけでなく担当者の説明や販売実績も比較することが重要です。

特にマンション売却では、同じエリアや類似物件の取引経験がある会社を選ぶことが参考になります。

また、査定額の根拠を具体的に説明できるかどうかも確認しましょう。

例えば、近隣の成約価格や競合物件の状況を示してくれる会社は、販売価格を検討する際に判断材料を提供してくれます。

一方、根拠が不明確なまま高額査定だけを強調する場合は注意が必要です。

媒介契約を締結する前に、販売活動の内容、広告方法、報告頻度、仲介手数料などを確認しておくと安心です。

マンション売却査定を依頼する前の準備

査定をスムーズに進めるためには、物件に関する情報を整理しておくことが大切です。

特に訪問査定では、専有面積や間取りだけでなく、リフォーム履歴や設備の状態も確認される場合があります。

査定前には次の情報を準備するとよいでしょう。

・マンション名と所在地 ・専有面積と間取り ・築年数と所在階 ・管理費・修繕積立金 ・リフォームや設備交換の履歴 ・住宅ローン残債 ・希望する売却時期

書類がすべてそろっていなくても査定を依頼できる場合があります。

ただし、正確な情報を伝えることで、より適切な査定につながります。

まとめ|マンション売却査定は複数社の比較が重要

マンション売却査定は、所有するマンションがいくらで売れる可能性があるかを把握するための重要な手続きです。

査定方法には机上査定と訪問査定があり、売却を具体的に進める場合は訪問査定によって物件の個別条件を確認できます。

査定価格は、立地、築年数、専有面積、階数、室内の状態、管理状況などによって変わります。

また、不動産会社によって査定額が異なるため、提示された金額だけでなく、その根拠や販売方針を比較することが大切です。

住宅ローンが残っている場合は、売却価格からローン残債と諸費用を差し引いた手残り金額も確認する必要があります。

マンションを納得できる条件で売却するためには、周辺の成約相場を把握し、複数の不動産会社の査定内容を比較したうえで、売却価格と販売計画を決めることが重要です。